東方修行SSS『new world』


 彼女の名は紅美鈴。彼女には悩みがあった。
 それは本名を呼んでもらえないこと。
 彼女は考えた。どうすれば自分の名前を呼んでもらえるのか。そもそもみんな私の本名知ってんのか。
「あら、中国」
 そこに現れたのは紅魔館のメイド、十六夜咲夜その人であった。
咲夜さん、私の本名言ってみてください」
「さあ、なんだったかしら」
 ニヤリと不敵な笑みを浮かべる咲夜。分かっていた。それが冗談だということは。しかし、その言葉を聞いた瞬間、世界は真っ赤に染まる。
「私の名前が分からないなら……」
「え?」
「分からないなら……その体に刻み込んであげますっ!」
「ひ、い、いやああぁぁぁーっ!」
 破かれるメイド服、上がる悲鳴。
 そして、その後すぐに聞こえる艶かしい吐息、響き渡る嬌声、軋むベッド。


ギシギシ……


「さあ、咲夜さん、私の名前は?」
「ん、あ、はあ、ほ、ん、ほん……んあっ! ほんめいりん」
「ふふふ、よく出来ました。咲夜さんかわいい。……ご褒美です」
「あぁっ! ほんめいりん! ほんめいりんっ!」


   <おわれ>




正直すまんかった!